V・ファーレン長崎 vs 東京ヴェルディJ1第13節 プレビューチャンス創出J1最下位の東京Vが、堅守長崎に挑む
By JPick Data Team 執筆: 2026年10月29日 J1 第13節 | PEACE STADIUM Connected by SoftBank | 2026年11月1日(日)14:00 キックオフ
J1第13節、14位のV・ファーレン長崎はホームに18位の東京ヴェルディを迎える。直近5試合で被npxG 5.82に対して失点わずか3と守備が絞り込まれた長崎を相手に、10月に新監督体制へ移行したばかりの東京Vがチャンス創出数J1最下位(1試合平均6.9機会)という攻撃の課題を抱えたまま乗り込む。
注目ポイント 3点
- 長崎ホームの守備 — 直近の失点数はxGが示す脆弱性を大きく下回っている(→①)
- 染野 唯月の無得点 — J1ポストプレーヤー型1位ながら10試合で0ゴール(→②)
- 保田 堅心の異次元効率 — npxGを倍以上上回る4得点(→③)
① 長崎ホームの堅守 — 直近5試合で被xGの半分以下の失点
V・ファーレン長崎の今季ホーム成績は3勝2分1敗(11得点7失点)。直近5試合では被npxGが5.82にもかかわらず失点はわずか3と、xGが示す脆弱性を大きく下回るペースで守備が機能している。
第11節(10月21日)のホーム戦ではサンフレッチェ広島を4-0で下した。その際の被npxGは1.14と、相手のチャンス自体を最小限に抑えたうえでの無失点勝利だった。MFの長谷川 元希はリンクマン・フォワード型プレースタイル(下りて引き出し攻撃を繋ぐ型)でJ1 2位(上位10%)に評価され、攻守にわたって長崎の構造を支えている。
2026年9月19日からノーマン キャンベルがハムストリングの負傷で離脱が続いており、その状況は今節にも影響する。
先制点の重みも際立っており、前半にリードした試合で長崎は3勝1分0敗。先制を許した試合は0勝1分4敗と、スコアを先に動かしたほうが圧倒的に有利な構図になっている。
② 東京Vの攻撃力危機 — チャンス創出J1最下位、エースは無得点
東京ヴェルディの攻撃の数字は一貫して下位に位置する。チャンス創出数は1試合平均6.9(J1 20位・最下位)、xG平均0.9(J1 19位)、決定率8.1%(J1 19位)と、主要な攻撃指標がそろってリーグ下位だ。
最も鮮明なのは染野 唯月の状況だ。ポストプレーヤー型(前線で身体を張り起点になる型)でJ1全体1位(上位5%)に評価される染野は、今季10試合で累計npxG(ノンペナルティ期待得点)2.1を積みながら無得点のまま。福田 湧矢も9試合でnpxG 1.4から0ゴールと、複数のアタッカーが得点を奪えない状況が続く(JPick データベース、26-27シーズン第12節時点)。
クラブは2026年10月6日に「城福 浩 監督 契約解除のお知らせ」を発表し、10月8日には「新監督就任にあたりファン・サポーター、関係者の皆様へ」を発表した。新体制移行後の直近4試合は1勝1分2敗で、10月24日のアビスパ福岡戦を3-1で制して前節を終えている。
守備面でも課題は残る。直近5試合の失点は11(被npxGA 7.54)と、相手の質から想定される以上の失点ペースが続く。2026年9月10日から宮原 和也が前十字靭帯の負傷で離脱中だ。
③ 保田堅心の効率と長崎の反撃力
長崎の攻撃で最もデータ上の存在感を示しているのが保田 堅心だ。2026年7月6日に大分トリニータから加入したMFは、7試合の出場でnpxG 1.8から4得点を記録している。
染野 唯月がnpxG 2.1から0得点である一方、保田は1.8というほぼ同水準のnpxGから4得点を積む——同じ水準のチャンスから生まれる差が、両チームの得点力の差を端的に示す。
前線ではチアゴ サンタナが9試合3得点(npxG 3.4)、マテウス ジェズスが9試合4得点(PK含む、npxG 2.2・評点7.4)とゴールへの貢献を続ける。
| 指標(26-27シーズン、第12節時点) | V・ファーレン長崎 | 東京ヴェルディ |
|---|---|---|
| 順位(勝点) | 14位(12pt) | 18位(8pt) |
| xG平均 | 1.1(J1 13位) | 0.9(J1 19位) |
| チャンス創出数平均 | 9.0(J1 12位) | 6.9(J1 20位) |
| 支配率平均 | 43.4%(J1 17位) | 41.2%(J1 19位) |
| 決定率 | 11.1%(J1 10位) | 8.1%(J1 19位) |
結論
14位と18位の直接対決は、数字の対比がそのまま構図を作る。長崎はホームで守備の安定を保ち、前半にリードすれば3勝1分0敗という実績がある。東京Vは新体制への移行直後に1勝を挙げたが、攻撃の根幹——チャンス創出、決定率、エースの得点力——は構造的な変化を示していない。
PEACE STADIUM Connected by SoftBankでの試合は総ゴール数2.5超えが63%と多い。どちらが先にスコアを動かすかが、この日の行方を大きく左右する。
